売却時の「媒介契約」とにかく見極めが大事です！！
とにかく見極めが大事です！売却時の「媒介契約」
不動産売却に不可欠な「媒介契約」を種類別に徹底解剖！
今回は、不動産売却をお考えのあなたに、おうち不動産が送るお役立ち情報！不動産会社に仲介を依頼する際の「媒介契約」についておさらいしましょう。
中には「媒介契約なんてどれでもいいから、売れればいいんだよ」という方もいらっしゃるかもしれませんが、その考えは「非常に危険」です！
不動産売却において、単なる個人が「買い手」までたどり着くことは至難のワザであり、十中八九「不動産会社の手を借りる」ことになるハズ！
そんな大事なパートナーである「不動産会社」とより良い売却を実現するための重要なポイントである「媒介契約」だけに、しっかりと吟味していきましょう。
最大限の自由度の高さが魅力！「一般媒介契約」
今回の主役である「媒介契約」は、大きく分けて3種類あります。
その中でも最大限の自由度が約束されているのが「一般媒介契約」です。
この方法は他の2つと異なり、「複数の不動産会社へ仲介を依頼することが可能」となっているのが最大の特徴でしょう。
その他の特徴をまとめると
・同時に複数の不動産会社と契約を結ぶことが可能。
・自分自身で見つけた買主との取引も可能。
（その場合は契約している不動産会社の仲介ナシで取引ができる）
・契約期間の規定はない（ただし行政指導上は3か月が一般的）
・不動産流通機構（レインズ）への登録義務がない。
（仲介会社によっては任意で登録ができる場合もある）
・契約会社は「販売状況報告」をする義務がない。
こうして見てみると、目につくのは「制限や義務の類が少ない」という点。
実際、この契約の場合は自分自身でも買い手を探すことができるので、3種類の契約の中でも一番「自分自身で不動産取引をしている実感」を感じられるのです。
なおかつ、仲介会社は基本的に「売買が成立しない限りは報酬がない」という前提があるため、複数の会社による販売競争が期待できるなどの副次的な効果も！
ただし、この方法が上手くいくのは「一定以上の需要が見込める物件を売りに出した場合」のみであり、さらに「売主が比較的、不動産取引の経験を持っている」状況でなければ、思うような取引にはつながらないでしょう。
このように「ハイリスク」とも取れる「一般媒介契約」ですが、実は不動産購入の場合は、ほぼ100%選択される契約方法です。
（売却だけでなく、購入の際も「媒介契約」を結びますが、「1社しか仲介を依頼できない」のはデメリットでしかありませんね）
ハマった時は一番！？「専任媒介契約」
次は3種類ある中の真ん中に位置する「専任媒介契約」をご紹介します。
まずは特徴から
・契約できるのは1社のみ。
・自分自身で見つけた買主との取引可能。
（もちろん契約している不動産会社の仲介ナシで取引可）
・契約期間は3か月となる。
・不動産流通機構（レインズ）への登録義務がある。
（契約から7日以内の登録が義務付けられる）
・契約会社は「販売状況報告」を14日に1回以上行う。
このように「専任媒介契約」は具体的な期間や義務が発生していながらも、自身で見つけた買主との取引の場合は「仲介ナシ」での販売も可能であるという「中庸さ」が目立ちます。
「一般媒介契約」では自由度が高すぎて、経験がなければ何をすればいいのかすらもわからないまま、期間だけが過ぎていくということもあり得ますが、「専任媒介契約」の場合、具体的な期間やレインズへの物件情報の登録義務が発生するため、ある程度売却までの目星をつけやすく、安心感がありますね。
さらに、この契約からは「買い手や買い手側の不動産会社との間に、自身が契約した不動産会社が入ってくれる」ので、物件情報の拡散や価格・条件交渉のサポートが見込めるようになります。
それでいて、自身で取引相手を見つけたならば、仲介会社を通さない取引もできるのが最大のメリットでしょう。
もう一つの大きなメリットは「不動産流通機構（レインズ）への登録が可能」という点です。
以前にもご紹介した「レインズ」ですが、より広い範囲での購入希望者探しが可能であり、「法律に基づいて指定、運用されているシステム」であるので安心感も抜群！
バランスの取れた方式ゆえに、デメリットらしいデメリットも見えにくい「専任媒介契約」ですが、仮に「自分自身で買い手を見つける可能性が低い」状況ではそのメリットも薄れてしまいます。
もうひとつ、レインズへの登録・販売状況報告の期間が、あとでご紹介する「専属専任媒介契約」に比べ、若干ではありますが遅く・長くなります。
しかし、契約期間は「専属専任媒介契約」と同じ3か月であるため、時間・期間的にはこの点がデメリットとなるでしょう。
一番確実で安心・安全！「専属専任媒介契約」
3種類ある「媒介契約」のトリを務めるのがこの「専属専任媒介契約」です。
同様にまずは特徴から。
・契約できるのは1社のみ。
・自分自身で見つけた買主との取引は可能だが、不動産会社の仲介が必要。
・契約期間は3か月となる。
・不動産流通機構（レインズ）への登録義務がある。
（契約から5日以内の登録が義務付けられる）
・契約会社は「販売状況報告」を7日に1回以上行う。
3種類の内、一番法律による制限や義務を課されている契約方法となりますが、他の2つと異なり「売れてさえしまえば必ず仲介手数料（＝報酬）が発生する」契約であるため、不動産会社としては積極的な販売活動を行いやすくなります。
さらに、「専任媒介契約」のデメリットであった「レインズ登録までの若干の遅れ」も存在せず、1週間に一度は契約会社による「販売状況報告」が行われるため、売主の側も現在の状況が掴みやすいというメリットがあります。
ただし、1社のみの契約となるため、こちらも以前ご紹介した「囲い込み」にはモロく、仮に悪質な会社に「囲い込み」をされたとしても、最低3か月間は打つ手がありません。（「囲い込み」はその立証の難しさも問題視されている）
それでも売却のほぼすべてを不動産会社に委ねることができるので、全面的な信頼の置ける不動産会社を知っている方にとってはオススメの契約となっており、じっくり3か月パートナーと一緒にしっかり販売活動を進めていきたい方にとっては一択でしょう！
どんな「媒介契約」でも、「不動産会社との信頼関係」が大切です！
こうやって「媒介契約」をそれぞれ見てみましたが、どの方法にもメリット・デメリットが当然のように存在しますよね？
ということは、やはり「自分にあった媒介契約をしっかりとチョイスする」のが一番のコツと言えるでしょう。
例えば、ほとんどの人は、どんなに意欲があったとしても、立場的に十分な時間を不動産売却に割くことが難しいもの。
そんな忙しいあなたであれば、おのずと「一般媒介契約」よりも、時間的余裕が生まれる「専属専任媒介契約」を選ぶ必要があるでしょう。
同様に、知人や親族からの物件購入が期待できる段階で「専属専任媒介契約」を結んでしまうと、せっかくの売却金額が目減りしてしまったりすることもあるかもしれません。
そしてもうひとつ、仮にどんな「媒介契約」を結んだとしても、契約をする相手である不動産会社との「信頼関係」が成り立っていなければ、よりよい取引が実現する可能性は低くなっていきます。
不動産売却だけでなく、住まいに関するどんなシチュエーションでも、関係する人たちとの信頼関係は必要不可欠です。
まずは「この人ならば任せられる・信頼できる！」と思える不動産会社やスタッフの方を探し、自分の希望を相談することが第一条件となるでしょうね。
不動産売却で重要な「媒介契約」についてのお話、皆さんいかがでしたか？
「住まいを売る」ということは、どんな人にとっても人生の中で大きなターニングポイントになる出来事ですから、後悔のない取引を実現するためにも慎重に、最良の「媒介契約」を結びたいものですね。
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