沼袋駅は人気となりそうな要素をバランスよく備えている「穴場」

都心のさまざまな「駅」に焦点を当て、その周辺エリアの住みやすさや便利な情報をお届けする「タウン情報」へようこそ！

今回は、当タウン情報でも徐々に登場回数を伸ばしつつある「西武新宿線」から、隠れた穴場の雰囲気を持つ「沼袋駅」をお送りします！

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地名のイメージだけで判断するのはあまり良くないことかも知れませんが、実際に当エリア、またはその周辺に住んだことがある方でないと、どこか「野暮ったさ」を感じるエリアかも知れません。

沼袋駅北口

しかし、その実態は！

1.駅から近い距離に大きな公園（平和の森公園）があり、緑豊かな「郊外感」がある

2.駅前の人通りこそ少ないものの、治安が非常に良い

3.周辺エリアに比べ「家賃・物件価格」の面で優れている

というように、「郊外志向」が定着しつつある今、人気となりそうな要素をバランスよく備えている「穴場」なのです！

では、注目の「沼袋駅」エリア、さっそく「駅と街の歴史」からスタートです！

平和の森公園

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「沼袋駅」の駅・街の歴史

今回の「沼袋駅」が属する「西武新宿線」に関しては、当タウン情報でも徐々に登場回数を伸ばしており、もはや「おさらい」的な概要説明は必要ないでしょうね。

というわけで「沼袋駅」のデビューから話を進めていくと、こちらの駅もそのはじまりは意外と古く、レトロ感満載の「昭和」初期である1927年（昭和2年）のことでした。（以前登場した「中井駅」と同じ開業時期にあたる）

実はこの「沼袋駅」も「新宿線」のルーツのひとつでもある「村山線（高田馬場―東村山）」の第一世代にあたり、この年以降さまざまな駅が廃止や改称などを積み重ねていくことで現在知られている「西武新宿線」へと変化しているのです。

ただ、この「沼袋駅」、はじめてなのはこれだけじゃないんです。

どういうことかというと、後の1955年（昭和30年）にそれまで利用されてきた「島式1面2線」に加え、上下それぞれの「追い越し線」を新設したことで「西武鉄道初の急行追い越し線を備えた駅」となったのです。

沼袋駅の線路

この変更以降も、この「沼袋駅」にとって「追い越し線」は重要な要素となり続けており、1983年（昭和58年）の新駅舎への移行や、2017年（平成29年）の構造変更の際も「追い越し線」はついて回りました。（現在は上下線ともに1本の「追い越し線」を利用する形に変更されている）

そして、現在では、この「沼袋駅」を含んだ「地下化工事」が進行中で、そのため2018年（平成30年）から南口のみ「仮駅舎」での営業となっています。

沼袋駅南口

工事中の沼袋駅

この「地下化工事」は2027年3月末に完成予定となっており、完成後は「野方駅−中井駅」区間の2駅を含む区間が地下へ移行します。（約2,350m）

工事の看板

ということは、近い将来この「沼袋駅」も地下化され、今ある姿が見られなくなるというわけですが、何か寂しさも感じますね。

続いて駅のある「中野区沼袋」に関して。（というよりも、この地にまつわる人物についてのお話にはなってしまいますが）

このやや特徴的な「沼袋」という地名ですが、その成立は古く、歴史に造詣のある方なら「江古田・沼袋原の戦い」という戦をごぞんじかも知れません。

この戦いは、戦国時代初期となる1477年（文明9年）に、江戸城を築城したことで有名な「太田道灌」と「豊島泰経」によって引き起こされた戦なのですが、カンの良い方は「豊島泰経」という名を聞いてピンと来たのではないでしょうか？

実はこの「豊島泰経」なる武将、当タウン情報においては「石神井公園駅」の回に次いで2度めの登場となるのです。

もったいぶらずに話を続けますと、この「石神井公園」の回で登場した「照姫まつり」の主役である「照姫」の父がこの「豊島泰経」なのです！

しかし、覚えていらっしゃる方も多いはずですが、この「照姫」なる人物、実はどんな記録にも「実在した」証拠となる記述が残っていない「伝説上の人物」であり、その父とされた「豊島泰経」も、この戦いで分が悪いと見るや城から脱出し、翌年には神奈川県の平塚で再起していますので、伝説のように「命を落として」はいません。

この戦い以降、それまで「豊島氏」とその主君が支配していたこの地域は、1482年（文明14年）に首謀者の一人である「古河公方」との和議が成立したことから、そのほとんどが「太田道灌」の仕えていた「扇谷上杉氏」のものになります。

しかし、「豊島氏」が仕えていたのは同じ上杉氏でも、その後「上杉謙信」を排出したことで知られる「山内上杉家」ですので、要はこの地域をめぐった「上杉氏同士の内輪もめ」だった、というがこの話の真相だそう。

そんな頃からこの地を見守っている「沼袋」という地名、なかなか数奇な運命を乗り越えてきているんですね。

沼袋駅周辺の街並み

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「沼袋駅」周辺の商業施設

今回のエリアは、駅前周辺こそ多くのお店が立ち並ぶものの、どちらかといえば交通量も少なく、人通りもさほど多くない印象です。

しかし、前のセクションでもご紹介したとおり、今後駅や線路が地下化される予定であるため、5〜10年のスパンで見ればまたたく間に大きな変化を遂げる可能性が高く、その頃には商業施設なども多くが入れ替わったり、これまで乏しかった「大型商業施設」が建設されるかも知れません。

そこを踏まえた上で考えると、現時点でも買い物環境はそれなりに充実しており、大型店舗ではないものの徒歩圏内にスーパーが存在しています。

ライフ中野新井店

冒頭のセクションでも登場した「平和の森公園」にちなんだ「平和公園通り」沿いには、さまざまなお店が立ち並んでおり、やや古めの街並みも手伝ってか「昔懐かしい駅前商店街」のような雰囲気が味わえますので、日用品や食料の買い物も散歩ついでに出来るでしょう。

しかし、前述したとおり、この雰囲気も数年後には…という状況ですので、長くこの地に住んでいきたい！と考えている方はその事実を頭の片隅にでも置いておいてくださいね？

平和公園通り

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「沼袋駅」周辺の観光スポット

さて、今回の観光スポットは冒頭でもご紹介した「平和の森公園」をご紹介しましょう。

平和の森公園①

この公園は「弥生時代の住居跡や土器が発掘された」ことでも知られており、都心の公園にしては緑が多く配置されていますので、身近に穏やかで落ち着いた環境が欲しい方にはうってつけでしょう。

2020年10月には、敷地内の一角に「中野区立総合体育館」がオープンするなど市民の憩いの場だけでなく「運動公園」の性質も持っており、野球やサッカーなどの試合も可能な「多目的運動広場」や「ジョギング・ウォーキングコース」も備えていますので、テレワークでなまってしまった身体を動かすのにも最適です。

中野区立総合体育館