「緊急事態宣言」下での「不動産売却」について
とうとう、と言っていいかもしれませんが、2020年4月7日において、東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪・兵庫・福岡の7都府県を対象に政府から「緊急事態宣言」が発出されました。(また、7都府県に出している緊急事態宣言の対象区域を全国に広げる方向で調整に入った。:2020年4月16日現在)
日本だけでなく世界中のさまざまな国・地域において、大きな影響・ダメージを与えている状況であるがゆえに、心配と同時に「これからどうなってしまうのだろう?」という懸念を感じている方も多いことでしょう。
しかし、そのような心情は、現在「不動産売却」や「不動産の住み替え(売却・購入)」を考えている方にとっても同様ですし、専門的な分野だけに「誰に相談したら良いのかわからない」とお困りの方も多いことでしょう。
今回はそのような方々に向け、「緊急事態宣言」下での「不動産売却」についての話を進めていきましょう。
「緊急事態宣言」の最中、「不動産売却」が可能なのだろうか?
まず、基本的な部分として「この状況下で不動産売却が可能なのだろうか?」という点ですが、現状では「不動産売却自体が禁止されているわけではない」ということを覚えておいてください。
なぜそう言えるのか?というと、一個人においての「不動産取引」は、今回の自粛や要請の対象である「不要不急の事態」ではないことが挙げられます。
基本的には「不動産取引」そのものが、私たちの「生活を支える」部分に属しているためであり、この状況下において「自身の財産である不動産を処分して現金化する」行動を妨げることは、たとえ国といえどもできないでしょう。
ただし、ここまではあくまで「できる・できない」という「制限」に関しての部分であり、取引自体の「有利・不利」の面であれば、「非常に時期が悪い」と言わざるを得ないでしょう。
その理由は、かなり単純明快ですが「この時期に家を買おうという人の絶対数が少ない」ためです。
ここまでを踏まえてみると、ごく当たり前な話だと思った方がほとんどではないでしょうか?
しかし、よく考えてみれば、ひとつの「指針」となる部分が見えてくるはず。
どういうことかというと、現状で「不動産売却」を考えている人においては「動きたくても全く身動きが取れない状態」であるということです。
さらに、このような「緊急事態」においては、経済的な「相場」のほとんどが「非常に混沌としている」ため、動く額の大きい「不動産取引」はかなり不利な状況であり、この最中で売却を強行することは「ギャンブル」のようなものだと考えた方が良いでしょう。
私たちのような「不動産会社」にとっても、それまでの経験が無力となってしまう「混乱した状況下」では、「不動産売却」に対して安易にGOサインを出せるはずがありません。
今後の「不動産売却」を求めるならば、どうすればよい?
のっけからかなり厳しい見方にはなってしまいましたが、そんな中でも「不動産売却」に関して一筋の光明のような面はあります。
それは「今売れないのは決して価格のせいではなく、あくまで時期が悪い」という点でしょう。(ただし、相場から見ても「高すぎる売却価格」にこだわっているなら別ですが)
根拠としては前セクションでもご紹介した通り「この時期は購入を考えている人も積極的には動きにくい」というものです。
ごくごく当たり前に聞こえるかもしれませんが、よく「購入者の心理」を考えてみると、この事実にはかなり多くの「収穫」があるのです。
この状況では、「あなたの物件の購入を検討している方」が、例えいらっしゃったとしても「内覧」はおろか、担当する「不動産会社」の方と「まともに意思疎通することすら難しい」レベル。
ということは、それ以前の「購入予備軍」の方々にとっては「積極的に動く理由」はほぼありませんよね?
このような緊急事態下では、誰しも「よくないことが起こりうる」ために「不安になるもの」ですので、その心理のまま「購入を検討」してしまいがち。
ですので、例え相場にマッチした価格設定であるのに「買い控え」が起きても全く不思議ではないのです。
ここを踏まえて、よく考えてみれば、自ずと「今何ができるのか?」が見えてくると思います。
現在、不動産会社さんとの各種「媒介契約」を結んでいる方にとっては、残念ではありますが、「今契約期間中の売却確定」は難しいでしょう。
その代わり、今やるべきは「この事態が終息するタイミングを見極める」ことと考えて、まずはご家族とご自身の安全を守るべく行動してください。
(その行動が、そのまま「終息するタイミングを見極める」ことにつながるはずです)
やがて来る「タイミング」とは?
では、その「事態が終息するタイミング」以降、どんな流れになるのでしょうか?
真っ先に考えられる「影響」は「住宅ローン金利のゆるやかな下落傾向」です。
家を買う方の大半が利用する「住宅ローン」ですが、ここ数年は政府と日銀による「マイナス金利政策」により、超低水準である「0.1%」をキープし続けてきました。
あくまで予想の範疇ですが、今回の事態でダメージを負った日本経済に対し、仮に「金利上昇」ともなれば、さらに「消費活動」が冷え込んでしまうため、まさに「追い討ち」となることは間違いありません。(「不動産購入」は個人における「消費活動」の中でも最大規模です)
もちろん、政府にしろ日銀にしろ、これを防止するためにあらゆる手段を使って「金利上昇を阻止する」はずです。(これまでの努力も水の泡となってしまいますし)
つまり、「事態が終息した直後」から、若干のタイムラグはあるものの「不動産取引」が積極的に動き出す可能性が高いのです。(自粛期間中、満足に不動産購入できなかった方々は、真っ先に動くでしょうし)
ただし、この夢のような期間は、「不動産売却」を行う側にとって「決して長くは続かない」ことを覚えておいてください。
前述の通り、大きなダメージを負った日本経済には「不景気」の波が押し寄せていますので、そのタイミングを逃せば「不動産価格の下落」という状況を避けられないのですから。(「不景気」が来ると「不動産価格」は下落する傾向が強いものです)
今後の「不動産売却」はどうなる?
さて、最後のセクションは、今回のテーマである「緊急事態宣言」以降の「不動産売却」がどうなっていくのか?についてご説明していきましょう。
前セクションでも触れましたが、今後数年間のスパンで、我が国も「全体的な不景気」となる可能性が高いと予想する方は多くいます。
そうなれば、「不動産の売却価格」も中〜長期的に下落していくこととなるでしょう。
ただし、そのような「買い手市場」となる前には、必ず「住宅ローン金利のゆるやかな減少」が先行するはずですし、仮にそうならなければ「不動産価格が全体的に下落する」ことはまずあり得ません。(「不動産購入」を含めた「経済活動の活発化」が必要不可欠)
でも、よく考えてみましょう。
すでに「緊急事態宣言」は発出されており、さまざまな分野で「それ以前」とは大きく変化せざるを得ない状況なのです。
となれば、この事態以前の「不動産価格」と比べるのがナンセンスだとは思いませんか?
そう考えれば、あとは自ずと「これからのこと」にしか目がいかなくなるはずですし、現在の事態の「一刻も早い終息」が必要となるために、「自分や家族」はもちろんのこと、みんなで一致団結して、この状況を乗り切ろう!という意欲にもつながりますよね。
当社では、このような「緊急事態宣言」下においても、お客様のご希望に応えるために全力を尽くしておりますので、現在「不動産売却」でお悩みの方はお気軽にご連絡ください!
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