実証!「画像生成AI」を住まい探しに役立てる方法
今回のスタッフブログでは、現在多くの分野で話題(というよりも議論)となっている、希望の画像を瞬時に制作してくれる「画像生成AI」の可能性と、住まい探しに役立てる方法について紹介したいと思います。
当スタッフブログでは、過去にも対話型AIの「ChatGPT(チャットジーピーティー)」についてご紹介しておりますが、そちらに組み込んで使用できる「OpenAI社」の「DALL・E 3」と、多くのクリエイターが現場で実際に使っている「Adobe(アドビ)社」の「Adobe Firefly」ふたつの画像生成AIを使用して実際にマンションの間取り図を制作してみましたのでお楽しみに。
ますます私たちの暮らしの中で、重要な役回りを務めてくれそうな「画像生成AI」ですが、現時点で「実際に使えるレベルなのか?」という点は気になっている方も多いはず。
では、さっそく最初のセクションからお送りしましょう!
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使い方は無限大?「画像生成AIってどんなもの?」
※今回の記事の投稿画像は全て「画像生成AI」によって生成しています。(DALL・E 3)
ではまず、今回の主役となる「画像生成AIとはどんなものか?」について、しっかりと確認していきましょう。
こちらの「画像生成AI」とは、一言で言うなら「人間からの指示や指定(文章であることが多い)に対し、AI(人工知能)がその内容を判断、自動的に対応した画像を生成するAIプログラム・コンテンツ」のことです。
これらのAIについては、連日ニュースなどでも報道されている通り、文字通り日進月歩の進化を続けていますが、業界でも代表的な存在の「ChatGPT」を生み出した「OpenAI社」では、以前から新しい「画像生成 AIモデル ※1」を開発中と発表していました。
※1:AIモデルとは、AI(人工知能)がデータを分析し、予測や判断などを行うための一連の仕組みのこと。
画像生成AIの場合『人間から入力されたデータに対して、AIが自身の予測や判断を元に処理、画像として出力するためのAIモデル』という位置づけ。
そして、最終的に開発されたのが前述の「DALL・E 3」なのですが、こちらは「ChatGPT」の有料ユーザーのみが使用できるAIモデル「GPT-4」と統合されたことで、現在「ChatGPT」上から気軽に利用できるようになっています。
また「DALL・E 3」などに限らず、他にも画像生成が可能なAIモデルは数多く存在しており、その他の用途も多いのですが「Stable Diffusion(スタブル・ディフュージョン)」や「Mid Journey(ミッドジャーニー)」などが代表的な「画像生成ができるAIモデル」として広く知られています。
しかし、画像制作のノウハウがない人や絵心のない人でも、少ない時間と労力で、まるで写真と見紛うようなリアルで精密な画像を生み出せる画像生成AIは、専門的で高度な知識が必要となる点と悪用が問題視されており、現在利用について多くの議論がされている真っ最中(記事執筆当時)でもあります。
ただ、現状では、私的に画像生成AIを利用するのはもちろん、仮に商用であっても権利上の問題がないように適切に運用している限り違法となることはありません。
例として、当記事のように「不動産店のブログ記事において、画像生成AIを適切な形で利用し、生成した画像を掲載する」場合をはじめ、あくまで「他者の権利や商標権などの利益を著しく侵害する」行為でなければ、どんな方でも安心して使うことができますのでどうかご安心を。
「ChatGPT」については、以下の記事で詳しくご紹介していますので、興味のある方はあわせてご覧ください。
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画像生成AIが抱える「問題点」とは?
このような環境で理想的な間取り図が生成できるようになる?(Adobe Firefly)
前述したように、これら画像生成AIには、現時点でいくつかの「問題点」が存在し、そのためにさまざまな議論が日本だけでなく世界中で巻き起こっています。
その中のひとつが「著名な画家、漫画家、イラストレーターの特徴を忠実に再現させて、生成した画像を販売し不当に利益を得る行為、または正規の著者の権利を侵害する行為」です。
どうやって著名な画家、漫画家、イラストレーターの画風を再現させるのか?という新たな疑問を持つ方もいらっしゃるかと思いますが、彼らは画風や特徴の傾向をデータ化した上でAIに学習させ、指示を工夫することでそれを可能にしているのだそうです。
この問題点に対する結論は、まだまだ先の話となりそうですが、クリエイターの持つ権利や独自性を完全に否定し、本来ならば彼らの利益となるべき対価を横取りする形で得ているこの行為、日本でも法整備などできる限り早めに排除していきたいものです。
画像生成AIに「マンションの一般的な間取り図」を生成させてみたら?
指示によってはこんなカラフルなものも(Adobe Firefly)
では、皆さんお待ちかねの『画像生成AIによる間取り図』ですが、今回は筆者が使用している「GPT-4・DALL・E 3」」と「Adobe Firefly」に、全く同じ「一般的な3LDKマンションの間取り図を生成」という指示を行ったものをご紹介します。
一般的な3LDKマンションの間取り図 (DALL・E 3)
まずは「DALL・E 3」の方ですが、2つのダブルベッドが配置されていることからも分かる通り、日本の住宅環境と比べるとかなり大きなものになります。
また、廊下部分にダイニングテーブルが配置されており、本当に3LDK?という疑問が生まれる結果となってしまいました。
続いては「Adobe Firefly」の方ですが、こちらはひとつの指示に対し4つの候補を提示してきたため、その中のひとつをご紹介しましょう。
一般的な3LDKマンションの間取り図(Adobe Firefly)
こちらは「DALL・E 3」と比べると、より一般的な広さに見えます。
しかし、幅を表示している言語が意味不明なものになっているなど、正直な所、違和感を拭えません。
「なんだ、期待してたけどそんなものなのか」という声が聞こえてきそうですが、この指示文の先頭に「生活動線に配慮した」という語句を追加し、再び「DALL・E 3」で生成するとこの通り。
生活動線に配慮した一般的な3LDKマンションの間取り図 (DALL・E 3)
「DALL・E 3」は日本語でも利用可能なのですが、基本的に英語による指示の方が精度も高く、より高度な内容を理解できるということもあり、時には日本語の指示に対して英語の成果物を出力する場合もあります。
ただ、先程の例に比べると、かなり洗練された印象もあるのですが、今度はトリプルベッド!を配置しているなど、使えるレベルにするにはもう少し指示を具体的にする、広さを指定するなどの工夫が必要かもしれません。
とはいえ、どちらも「たった一行の文章から導き出された回答」としては素晴らしいものであり、これからの時代の住まい探しにおいて有能なツールになりそうな可能性も感じられる結果となりました。
また、すでに「ChatGPT」をお使いの方の場合、より精度の高い回答が得られるとされる「プロンプト※2」の存在をごぞんじの方も多いはずですので、ひょっとすると、より今回の目的に合った「プロンプト」がすでに存在しているかもしれません。
※2:プロンプトとは、使用する「対話型AI」がより命令を理解し、求める回答に近いものとなるように調整された「指示文や質問」のこと。
現在では、さまざまなジャンルに特化した形の「プロンプト」が存在しており、中には有料のものもあるようです。
ぜひお気軽におうち不動産までご相談ください。
専門スタッフが丁寧に対応し、あなたの理想の物件探しをサポートいたします。
今後の「住まい探し」で、画像生成AIが活躍できるのか?
こんな未来が、もうすぐそこまで来ている?(DALL・E 3)
最後のセクションでは、今後の「住まい探し」における画像生成AIの可能性について、皆さんと一緒に考察していきましょう。
「ChatGPT」をご紹介した過去回でもそう結論したように、画像生成AIの場合も「住まい探しでも気軽に使えて、誰でもカンタンに『精度の高い回答』が得られる」という域には、現時点で達していないようです。。
しかし、不動産や製図に対する高度な知識や技術などを持ち合わせていない方でも、努力や工夫を積み重ねることで、専門のアプリを使用したような間取り図を得られるようになる可能性は、今回の結果から感じられたのではないでしょうか?
また、さまざまな分野で話題となり、非常に注目度が高いAIは、現在かなりのスピードで社会的に浸透しているため、おそらくほぼ数年のうちに幅広い形で「有効的なツール」として進化を遂げると考えられます。
とはいえ、ごぞんじの方も多いように「ChatGPT」には「リアルタイムの情報ではなく、常に数年前のデータがベースとなる」という弱点もあるため、その点が克服されない限りは、例え洗練された間取り図が提案されたとしても「数年前のトレンドでしかない」という懸念も生じます。
ですが、今回ご紹介した画像生成AIや「ChatGPT」は、数年後という「近い未来」に「住まい購入における、身近で有能なアシスタント・アドバイザー」として、多くの人が利用すると考えられますので、今のうちから活用して、慣れ親しんでおいても決して損はないはずです。
さて、今回のお話、皆さんいかがでしたか?
これから住まいを、不動産を購入したいとお考えの皆さん。
まずは、私たち「おうち不動産」まで、お気軽にご相談ください。
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(2024年11月追記)